Resized to 66% of original (view original)
Artist's commentary
花売りフラン
「お花…いかがですか…。」
金髪に真っ赤なリボンでサイドテールを垂らすその少女は、不敵な笑みを浮かべていた。
フランドール・スカーレット。
姉、レミリア・スカーレット同様に、彼女もまたその身を娼婦に落としていた。
だが、彼女は考えて行動する事が苦手で、躊躇なく安売りをしてしまう癖があった。
その事を姉に注意されてもなお、我慢弱い性格が災いして中々歯止めがかからない。
果ては中毒のように「仕事」を楽しむようになってしまい、代金はもはやおざなりである。
食うに困らないだけあれば良い、という状態になってしまっていた。
そんな彼女故、客側には大いに人気であった。
客数こそ圧倒的に多いものの、稼ぎは姉と同等か少な目といった程度で終始しており、
相場を落とされてしまう姉としては、たまったものではない。
それでもレミリアは強情に価格を保ち、そこに高級な姉・安価な妹という図式が出来上がった。
姉の苦労…。苦労する部分だけが、以前の屋敷生活と何も変わらなかった。
レミリアはそっと泣いた…。