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Artist's commentary
茜色した回廊にて
■夕食時で賑わう亭内、茜色をした日差しを浴びる回廊で、一人の少女が年代物のワインを傾けていた。
身に纏うのは給仕服━━此処、銀鱗亭で一般的な給仕係の身に纏うものを、こなれた様子で着こなしている
ある意味では雑用係りとも言われている彼女、名はシルビア=バンドール
━━否、シャルヴィルト=クル=ヴァルケインは、階下の喧騒を肴に悠々とサb
・・・晩餐前の思索に耽っていた。
「・・・さきの戦の意味を求めず、延々と争いを繰り返すこの世界(エデリオン)」
「北の帝国が隆盛する世が来て、また千年の後、彼の地も他国のように興亡に沈むのだろう」
「━━然らば、その時まで、私はこの世界の片隅で、この世界の者達と共に在ろう・・・なんてね」
・・・ああまずい、もう随分と思索に耽ってしまった と、彼女は呟いて、自らの瞳のような赤い液体を飲み干す。
そして階下の喧騒へ向かって、悠々と回廊を歩きだす。
その頬をほんのり染めるのは酒気か夕映えか、はたまたどちらでもない別の何かか
━━あぁ・・・そういえば今晩のデザートはなんだったっけか
その囁く様な呟きは、空調機器の発する人工の風に 淡く溶けて 消えた。
■前回仄めかしていた、シャルヴィルトの正体(この場合はシルビアの正体の方が適切か)の補足も兼ねて。
有事の時や各国の諸侯と対談する時以外は、下っ端として悠々と暮らしています。
■多くの方に心配とご迷惑をお掛けしましたが、PFⅤアフターとしてもう少しの間続きます。
描きたかった事や描き切れなかった事も含めて色々と。
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今回の作業中聞いていたBGM:バンディリア旅行団【http://www.nicovideo.jp/watch/sm12664782】