Artist's commentary
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双子まとめて『カノジョ』にしない? #ふたごま
2巻前半 Web先行連載スタート!!!!!
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みなさま、大変お待たせしました!
2月20日に発売予定の #ふたごま 2巻!!!
期間限定で、今回もお話の先行連載を行います!
2巻プロローグの掲載は……なんと本日から!
火曜日・金曜日・日曜日の週3回ずつ、
お話更新していきますので、お楽しみに!
お話は、こちらにて!
https://kakuyomu.jp/works/16817330665032905779
---冒頭は、Xでも掲載!-------
<2巻プロローグ>
ここのところ、高屋敷咲人は昼食を終えると人気のない場所を求めている。
というのも——
《三人で付き合っていることは秘密にすること》
このことは共通認識ではあるはずなのに、じつは周囲に敏感にならざるを得ない事態に陥っていた。
「東棟一階の階段下とは考えたね? ここならあんまり人が通らないかなー」
「二人きり……じゃなくて、三人きりですごせますもんね?」
と、同じ顔が二つ——。
双子姉妹だから当然なのだが、表情も仕草もまるで違う。
「ふふっ、こーんなとこに連れてきて、うちらとなにがしたいのかなぁ?」
と、余裕そうに、悪戯っぽく笑いながら迫ってくるのは姉の宇佐見光莉だ。
一方、余裕はなさそうだが、頬を朱に染めて見つめてくるのは妹の千影である。
「も、もちろん……えっと……イチャイチャとかですかね……?」
期待に満ちた目で見つめてくる彼女たちに向けて、咲人はひと言——
「反省会だ」
と、死んだ魚のような目をしながら言った。
二人は目をパチクリとした。
この双子姉妹ときたら、先ほど学食内で自分たちがなにをしでかしたのか、さっぱり理解していないらしい。
「よし、じゃあ一緒に振り返ってみようか……」
咲人は呆れながらも、小さい子どもを諭すように言う。
「さっきの学食のアレ……アレはさすがにダメだと思うよ? 光莉は腕を組んでくるし、千影はあーんしてくるしで、さすがに周りの視線がこっちに向いてたからね? ……主に、俺に対しての反感だけど、まあ、それはそれとして……」
すると千影が悲しそうな表情を浮かべた。
「やっぱり学食であーんはダメですか?」
「うん、ダメだよ? 前に『あーんはしません。我慢します』って言ってたよね?」
千影は「うっ」と呻いて、がっくりと肩を落とした。
「覚えてましたか……。さすがに覚えてますよね、咲人くんですし……」
いちおう千影は反省したらしい。
一方の光莉はまったく反省している様子がない。それどころかニコニコと笑顔を浮かべたままだ。
「腕を組むくらいならギリオッケーだよね?」
「ご飯食べるときに? お互いに右利きなんだからどっちかが支障出るよね?」
「でも、くっつきたいなぁー……寂しいなぁー……ダメ?」
「ダメ」
すると光莉は咲人の右手をとって、自分の左頬をスリスリと擦りつけた。
「午前中の疲れを癒やすには、それしか方法がないんだけどなぁ〜……」
「だから甘えてもダメだって——」
「ズルい! 咲人くん、ひーちゃんにしてるそれ、私にもしてください!」
「じゃあ、ちーちゃんもおいでよ〜」
「参加者を増やすなっ!」
——と、こんな感じで。
いかんせん、この双子姉妹は堂々としすぎていた。
周りに秘密にするというルールのもと、付き合い始めてから約一ヶ月。最近になり、「じゃれつき」と「いちゃつき」の境界線が曖昧になってきている。
それをちょうどいい塩梅にするのが咲人の役割となっていた。
それにしても——と咲人は頭を抱える。
果たして、周りには『仲良しな双子姉妹にじゃれつかれる男子』として映っているのだろうか。それ自体「羨まけしからん」状態ではあるのだが。
咲人は溜まりに溜まったため息を吐き出す。
「もう少しセーブして。二人の気持ちは嬉しいんだけど——」
——バレたらどうするんだ?
そう言いかけたところで、光莉が「大丈夫」と遮った。
「うちらだってなにも考えてないわけじゃないよ? 細心の注意を払ってるから」
まったくもって信じがたい。
----↓続きはカクヨムで!-----
https://kakuyomu.jp/works/16817330665032905779
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