
Artist's commentary
押し入り肉体強盗
『ピンポーン』
玄関のチャイムの鳴る音で、室伏康介は目を覚ました。高校の体育教師である彼は、どうやら保健体育の授業内容を自宅で考えている間に、眠ってしまっていたらしい。今は連休中で、妻は子供を連れて近所にある実家に遊びに行っているのだが、何か忘れ物でもして帰ってきたのかもしれない。それとも、何か荷物が届いたのだろうか。
寝起きでうつらうつらとしていた康介は、深く考えずに玄関の鍵を開けて、ノブに手を掛けた。その瞬間──。
「うおっ!」
勢いよく扉が開いて、男がひとり飛び込んできた。康介は反射的に避けようとしたが、寝惚けていたために体が上手く動かずに、男を抱きかかえる形で後ろに倒れ込んだ。
「な、なんだ……?!」
慌ててずれた眼鏡を戻した康介の目に映ったのは、ナイフを手に持ち、黒ずくめの服に身を包んだ、鋭い目付きの男だった。
「声を出したらどうなるか……、わかるよな?」
男がヒンヤリとしたナイフの腹で、康介の首筋を撫でる。一気に寝起きの頭がフル回転し、生唾を飲み込んだ康介はガクガクと頷いた。それを見た男は満足そうに微笑むと、「良い子だな、おっさん」と呟いて、ナイフを突き刺す代わりに唇を重ねる。そしてそのまま舌を捻じ込んで、濃厚なキスをしてきた。
「んん゛ッ?!」
突然の闖入者、しかも男からの突然の口付けに困惑する康介。だが舌を絡められて唾液を流し込まれる感覚はどこか心地良く、思わず喉の奥へ嚥下してしまう。
「よし、ちゃんと飲んだな……」
たっぷり数十秒間のディープキスをしてきた男は、名残惜しげに糸を引きながら口を離すと、康介の上に馬乗りになった。股間が触れ合うほど密着されると、男の硬く隆起したモノの存在がありありと感じられる。寝起きのせいだろうか。康介のズボンの中身も、なぜかムクムクと大きくなってしまった。
「なんだぁ? キスしただけでこんなにしちまって、おっさんもなかなかの変態だな」
男は笑うとズボンのジッパーを下げて、自分の肉棒を取り出した。人並み程度の大きさはあるが、そのイチモツは勃起しているにもかかわらず、ほぼ先端まで皮に被われている。入浴時に皮を剥いてきちんと洗っていないのか、ムワッとした雄の匂いが康介の鼻腔に突き刺さってくる。彼はその子供のようなペニスの見た目と匂いに、一瞬顔をしかめたが、ふと男がニヤニヤしながら自分を見下ろしていることに気付いた。
「ほぉら、もっと見てくれよ……。この恥ずかしいおチンポをよォ。これからあんたが毎日、目にするようになるチンポだぜ」
「どういう意味だ……?」
男は康介の質問には答えず、両手を使って包皮の先端を掴むと、ゆっくりずり下げていく。徐々に露出していく亀頭。ピンク色に染まっている可愛らしいカリ首が姿を現したと思った次の瞬間には、真っ赤になった鈴口から白濁液混じりのカウパーが流れ出した。同時に強烈な臭いが漂ってきて、鼻の良い康介はその臭いを吸い込む度に、腰の奥底から疼きのようなものを感じ始めていた。
(なんだ……?)
彼が自分の体に起きた異変に戸惑う中、男はとうとう包茎を完全に脱ぎ捨てた。完全に剥かれて亀頭が露出した陰茎がぶるんと震え、さらに大量の我慢汁を滴らせる様子を目の当たりにした康介の鼓動が、激しく高鳴っていく。彼の肉体はなぜか目の前にいるこの見知らぬ男の肉棒を欲しているのだ。顔を赤らめ、呼吸を荒くしながら男の肉棒に釘付けになっている彼の顔を見て、男は笑い声を上げた。
「どうやら薬が効いてるようだな。さっきキスした時に、あんたが飲み込んだ俺の唾液の中には、催淫作用と精力増強作用入りの【ある薬】が入ってたんだよ。特注品だからな、イッてもすぐに玉の中はパンパンになるぜ♥」
男はそう言いながら、自分の太竿を扱き上げる。彼にも薬とやらの効果が現れているのか、病人のように青白かった顔が、見る見るうちに赤く染まっていく。ヌチュヌチュという水音が室内に響き渡り、その音を聞くたびに康介の心臓がドクンと跳ね上がる。やがて限界を迎えた男が、小さくうめき声を上げて手の動きを止めると、肉幹の根元辺りが大きく脈打ち、イチモツの先から白濁液が大量に溢れ出した。
勢いよく飛び出し、ビュルッと音を立てて降り注ぐその熱い精を顔に浴びると、康介の体はますます熱くなり理性が薄れていくのを感じる。無意識のうちに、康介は自らのズボンを下ろしていた。下半身が、チンポが熱い。チンポを舐めたい。生臭い精液塗れの男のチンポをしゃぶりたくて仕方がない。
──ああ……美味そうだ……。
そんな思考に支配されるまま、目の前でそそり立つ男の肉柱に唇を付けると、舌先で転がすように味わい、そのまま一気に根元まで頬張った。喉奥にまで届いた異物感で吐きそうになるものの、すぐにそれが愛おしくて堪らないものに思えてきて、何度も頭を上下させ、夢中でフェラチオをしてしまう。口内に溜まった我慢汁と自分のヨダレが混ざったものを嚥下する度に、強い興奮を覚えてしまい、康介はいつしか夢中になってチンポをしゃぶってしまっていた。
「初めてとは思えねぇくらいのしゃぶりようだな、おっさん♥」
男は康介の後頭部を両手で押さえ付けると、腰を動かして強引に自分の肉茎を根元まで押し込んだ。口腔内いっぱいに広がった男のイチモツの味で、康介は何も考えられなくなる。息苦しさや苦痛も快感へと変わってしまい、気が付けば無我夢中になってパンツ越しに自分のチンポも揉みしだいている。先走りがどんどん流れ出して、動かす手が止まらない。
「おい、出すぞッ!全部受け止めろ!」
ドスのきいた低い声に、康介の脳内は射精の予感で埋め尽くされる。次の瞬間、頬張った男根が一際膨張すると一気に弾けた。大量のザーメンが喉の奥に直接流し込まれ、逆流してきたものが鼻の穴を通って出てくる。しかし康介は必死になってそれを全て飲み下し、胃の中に納まっていく精子たちを悦んで受け入れた。
「ぶへぇっ……♥」
初めて味わう男の精液は、天にも昇りそうになるほど美味だった。極上のフルーツを思わせる芳しい匂いが、鼻孔を通して脳を刺激してくる。自然と頬が緩み、厳つい顔がだらしなく歪んでしまう。
男はようやく満足したのか康介の口からチンポを引き抜くと立ち上がり、未だ余韻に浸って放心状態になっている康介の顔を見下ろした。目線の先には、男とは比べ物にならないほどに太ましい男根が鎮座している。妻との度重なるセックスによって、淫水焼けして黒ずんだチンポ。それを見た男はゴクリと生唾を飲み込むと、それに指を這わせて扱き始めた。
(な、何を……!?)
他人の手で与えられる刺激があまりにも気持ち良く、腰から背中にかけて電流が走るかのような錯覚に陥る。今までの人生において、これほどまでに快楽を感じられることなど一度たりとも無かった。男は、巧みに指を動かして亀頭とカリ首を刺激する。さらに時折、その手で肉茎全体を掴み上下に擦ると、その動きに合わせて康介の全身はビクビクと震えてしまう。
「ああぁ……やめてくれ……」