Artist's commentary
あなたにはまだ無理よ
こんな終わりか、あまり好きではないけど普通かな、一言でいうと別物だな。昔のエヴァとほとんど違う、見てじっとも懐かしく感じない、3dを応用した最新技術とか超好評とドキュメンタリーでめちゃ褒められたけど私は嫌いだ、最初のtvのようなセルアニメの質感とあの時代のアニメ特有の機械の描き方、ゆっくりと持ち上げる地下町、加速躍動感のある作画、そんなのハイビジョンや3dのような魂のない動ぎでは表現できない、それはエヴァの重要な魅力の一つだと私が思うけど、今ではそんな時代遅れのコスト高い技術は淘汰されてしまったなと思うといつも悲しい。
しかし何より内容と表現は完全に変わってしまった。エヴァの一番の核たるもの、つまり孤独を表現する本質はなくなってしまった。見終わったら気付いた、昔と違って見ても全く憂鬱にならないことに、それがエヴァの一番重要な部分だろう、変えてどうする、今の若者に合わせて積極的なアニメにしやがって、それが悔しいよ、エヴァはガキの俺にとって美意識の啓蒙になっている、特にtvの最終回のあの綾波がいっぱい並んでいるシーンはすごく印象的、そして夕日の下で築き上げた砂城を自分で蹴り潰したシンジ、列車の中での自問自答、女たちとエッチする妄想が何もわからないガキだった俺だがすごいと頭の中で叫んで感動した。しかし新劇場版だと内容おろかキャラ―の性格まで変わっている、特に納得できないのは綾波が社交的になっているところです、俺の知っている綾波はぽかぽかとか可愛いとか弁当とか食事に誘うとかのことはしない、畑仕事とか常識を聞きまわるとかもしない、そんな綾波を見たくない、もっとこう無関心で無口で気になる人が居ても離れても遠く見つめる感じ、そうオープニングのあの窓のシーンのように、確か旧劇場版でシンジがアスカでオナニーしているときに言った綾波が怖いとかなんとか、その時シンジが綾波を怯えているけど綾波は去るものを追わず、後で極端な愛し方でシンジを守ろうとする感じこそが綾波のキャラだろう、キャラ上そういう拙い愛し方しかできない設定も可愛いね。シンジもアスカもそうだ、言ってしまえば二人が抱えている悩みは結局それだけのこと、アスカが言っているようにシンジは構ってくれる母親的な存在と理解してくれる朋が欲しい、でも言うのは簡単だけど当事者の身にならないとその苦しみがわからない、tv最終回のような意識乱流でその葛藤を表すことがない、本来エヴァの一番いいところをそんな簡単な一言で済ませるのは僕にとってもう別物だ、同じくアスカもそうだ、旧tvでは見栄や脆いや屈辱や嫉妬や加持とエッチしたい大人になりたいや子供を産みたくないや一人でなんでも片付けるやシンジとキスなど激しい矛盾で発狂し廃人になるぐらいの素晴らしい内容があったのに、新劇場版ではあっさり問題の根本を認識し、一人では生きていけないと悟った、しかし自分を変えようとしないで死に場所を探す感じになってたのは幸いだ、やわになるアスカを見たくない、悩み少ない吹っ切れてすがすがしいシンジも見たくない、とにかく内心描写が少なさすぎたね。あちなみにアスカとケンスケのcpはありと私は思う、俺は綾波派だからそれはどうでもいい、アスカとシンジはそれそれ何か欠けっているけど、なんだか二人の欠けっている部分がずれている、アスカは優越性を保ちたいけどいつもシンジに美味しいところを持っていかれる、それに気付かないシンジが虐めってほしいワンちゃんのようにずけずけと刺しに来る、合わないね、もっと打ち上げたらカップルにならなくもないが、やっぱケンのほうが似合うかな、アスカを理解できるしありのままのアスカの心を守る、あんな感じだと肉体関係まであるかもしれない。けど!!綾波とカヲルはない、絶対あってはならない、納得できない許さない言語道断、シンジを理解して合わせるものがいれば綾波とカヲルだろう、その二人はシンジがあってからこその存在だ、カヲルはシンジのホモである評判が定着してるし、我々綾波派と腐女に同時に敵を回している、しかも成人の綾波が見たくない、あああ最悪だ、早くあのシーンを削除して。でも漫画か雑誌だっけインタビューで作者だっけそう言ったような「彼らのこれからの変化が楽しみ」、もしかしてこれが作者本来がやりたい内容かもしれない、残念です。
あとはミサトだな、ミサトが嫌いだ、ひどすぎる、新旧も同じシンジに乗るや命令に従うを強要したのに後ろめたい態度をとる、追い出したら綾波のピンチを利用してあたかもシンジが自発に乗るような雰囲気に仕立てる、自分で何もできないのに偉そうにあげく新では乗るな何もするなと一変しやがる、最後までに結局乗らせるようになるし、シンジの乗るか乗らないの問題が長引くのはミサトが大きな責任を買う、シンジの気持ちを知りながらも何もしないで追い込める、ちったあサービスしたらどう、加持とならめちゃくちゃセックスするのにシンジちゃダメなの、こんなにしてくれたのに、妊娠するまで加持とセックスしたのに、ガキを産んで自分で完成しようとするな、悪い子ならまだしもいい子じゃないかシンジは、ちったあその乳を出して飲ませろやばかやろう、キス一つで済ませねえぞ、までもそんなことをしたら多分シンジは廃人になるかも。
良い点はようやく碇ゲンドウの内心描写があったな、ずっとおかしいと思った、だって綾波はユイのクローンだろう、そっくりのはず、なのにゲンドウは綾波に全く欲情しない、もし自分の好きな人のロリバージョンが居れば我慢できるはずがない、しかも綾波2号は慕っているし、ナオコを殺したロリ1号も残酷で可愛いし、職上猥褻し放題じゃない。でも観て俺みたいな変態でもわかる、ゲンドウはユイに対するのは肉体を越えた愛だ、ゲンドウの内心描写に深く共鳴する、人間関係に対する厭悪は特に、そんな人を理解してくれる魂の女が現れるなら全人類をぶっ殺してももう一度会いたいよね、正直嫉妬してしまう、でもま現実にそんな完璧な女がいるわけもないよね。
最後は過去の知り合いを振り切って真希波と行っちゃった、まるでアルドノアゼロの姫みたい、僕個人は誰かゲンドウとユイのようにありのままのシンジを受け入れる結末が理想的だな、まカヲルは男だし綾波も特殊で母のクローンだから倫理審査上そのルートは絶対にない。
人の孤独について語る物語だから最後までそれに徹してほしかったけど、エヴァは商業化大衆化しすぎだから血まみれの脊髄みたいなシーンはないだろう、乳首もないのも残念だ、原作を知らない若人たちは楽しく見ているであろう、まあ最後だからハッピーエンドもいいか、昔の俺なら納得するだろうけど、今ではなんだかあれだ、金がかかわっているように思ってしまう。これはアニメ会社が暴落する背景に作った作品だろう、借金で追い詰められたからあの時代ならではのロマンを込めた素晴らしい作品を作った。今は大成功し金の心配もない裕福な生活ができたからもう孤独も深刻もないからこんな終わりになるだろう。でもやはり昔のような深い内容が好き、今の作品はプロメアのように画風もテンポもいいけど作者が伝えたいことよりただ技術力を誇示したいだけ。資本が憎い、神作を作り上げては壊す。終わった神作をちゃんと殿堂入りして変わらないで