Artist's commentary
【クロスオーバー】だって俺…クウガだし。【注意】
妹様が狂気にかられた。そして、狂気の矛先は運悪くも五代雄介に向けられた。「雄介お兄ちゃんは面白いね!きゅっとしてもドカーンってならないのは腰のそれのせい?ねぇ?!」青のクウガはその素早い身のこなしで避け、距離をとる。部屋の中には人形や自分の上げたものが見るも無残な姿になっていた。「ねぇ遊んでよ。いつもの遊びはつまらないし。お兄ちゃん弾幕ごっこできないなら鬼ごっこね?」そう言いながらフランは明らかな殺気を込めてクウガに突進してくる。クウガの目に映ったその少女の姿は自分があの日、最後に戦った究極の闇と似ていた。 ―妹が暴れているのにその実の姉は全く行動を侵さず後ろでその二人の戦いを見ていた。「何故止めないかって?そうね、五代が死んだらいくわよ。」そう冷たく言い放った後、付け加えるように「知ってた?アイツのクウガの力ってのは、言い伝えでは、ただ暴力を繰り返す悪魔に変わってしまうそうよ。でも、戦いの末でアイツはその悪魔にならざるを得なかったにも関わらず、人の心を失わずに手に入れた。伝説を塗り替えた、てことね。」ふっと笑うレミリアは最後、「運命を操れる私でも、妹を助けられなかった。でも五代なら、あの子と似ている力を持つ五代なら…あの子を狂気から救ってくれるって期待してるのよ。」とどこか羨ましいような目で戦う二人を見つめていた。するとクウガは逃げるのをやめた。「どうしたのお兄ちゃん?おにごっこは捕まったら負けなんだよ?」ふざけるように言うフランの目は完全にクウガをとらえている。そして、「戦うよ…君と。こんな力のなんかのために、これ以上君の、レミリアさんの涙は!見たくない!!」クウガが構えをとる。「二人が…皆が笑顔でいてほしいから!青空を見てほしいから!だから見ててください!」その声はあの時よりも弱弱しかった。五代は――泣いていた。「俺の!【変ッ身】!!!!」ベルトが黒く光り、クウガの体も黒く変わる。そのとげとげしい姿は悪魔に似ていた。フランは新しく貰えるおもちゃをみるような期待に満ちた眼で見るとけたたましく笑った。「泣いてるのね、五代。…頼むわよ。」レミリアはそう呟くとクウガはサムズアップをし、妹のほうへと歩んでいった。■ていうわけでフランVSクウガです。またイタタ!しかも文字オーバーした!!