Artist's commentary
わすれていた初恋
kanonより真琴と祐一 [skeb依頼用]
こんな絵描いて追悼なんてとても言えませんが 京アニの作った過去の名作わすれないように描いてみました
twitter ver >https://twitter.com/mikazuki_akira/status/1550460330580770816
以下誰得 いや俺得なテキストです
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祐一… ゆういち!!
誰かがオレを呼ぶ
うーん 朝か…
いや待て…
可愛い声で起こされるという思春期男子が誰も憧れるシチュエーション
だが この家にオレを起こしてくれるやつはいない
朝の弱い名雪がオレを起こすことはありえないからな
まさか秋子さん?
いや秋子さんが俺の部屋に入ったことは一度もない
年頃の男のことをよくわかっている出来た秋子さんらしい対応
じゃあ 誰だ?
…
…
目の前に髪の長い美人がいた…
何故だろう遠い昔に逢ったことがあるような
いや…ん? ま まさか真琴か?
あぅー 祐一
あのね なんかね… 真琴の体がへんなの
どうやら寝ぼけているわけではないらしい
肉付きのいい体 背も少し伸び
華奢で妹のようだった真琴は少し年上の先輩のように見えた
ドタドタドタ
秋子さん 秋子さん!! 真琴が 真琴が…
あら…おはようございます祐一さん そんなに慌ててどうしたの? あら真琴も今日は早いのね
そ そうじゃなくて 真琴の身体が変なんです!
え?
真琴 どうしたの?怪我でもしたの? ちょっと見せてみて
んー どこも 異常はないようだけど…
真琴 どこか痛いところはある?
ううん 別に痛いところはない… でもなんか変な感じがする
そう? なにか悪いものでも食べたのかしら?
今日はお家でゆっくりしていなさい
いや だから秋子さん! わからないんですか?
真琴がいきなり成長したというか…その…今の真琴 変でしょ!?
え?そうかしら? 私にはいつもの真琴に見えるけど…
そ…そんな
他の人にはわからないのか?
居間の騒がしさにようやく起きてくる名雪
しかし対応は同じ
あーうー
困ったようにこちらを覗き込む真琴に言う
まぁ心配するな なんとかなるだろ…
確証もないその場しのぎで誤魔化した自分が一番腑に落ちていなかった
。。。
。。。
不安そうな真琴を残し学校へ向かったが
それからは至って普通な毎日
授業中 窓を眺めれば1人寂しい娘が見え 昼食では美人先輩二人に囲まれ
下校時にはカチューシャ少女にタックルされた
。。。
。。。
合鍵で入る静まり返った玄関…
そういえば今晩は秋子さん遅くなるかもしれないって言ってた気がする
当然名雪も部活だろう
自室へ戻る途中 真琴の部屋の前で足が止まる
わずかに開いた扉から中が見えた
ベッドの上で漫画を読んでいる真琴は不自然にもぞつき
心なしか激しい息遣いが聞こえた
はぁ はぁ
左指で唇を撫でている
人差し指と中指から光る糸が見えた
そのまま 小さな口に交互に吸い込まれる二本指
れろ ちゅぴ つぷ ぬぬ
たくし上げられたハイネックのインナーからは片乳が覗き
ピンとたった乳首は唾液まみれになっていた
漫画に夢中で耳まで赤面する真琴の姿は成長した朝の姿のまま
美人で年上の女性は男子にはとても刺激的
それがこんなあられもない姿を晒していれば平静でいられるはずがない
いつの間にかジーンズは大きく山なっていた
コンコンコン
真琴 入るぞ!
形式的にノックし返事も待たず部屋に入る
はっと振り返る真琴は
驚きと恥ずかしさで硬直している
な なっ か…勝手に入らないでよ!
布団で身体を隠し 持っていた漫画を投げつける真琴
B6判のサイズからいつも読んでいる少女漫画よりは明らかに大人向けに見えた
投げられた漫画のページではイケメンと美少女が舌を絡ませキスをしていた
真琴はこういうのがしてみたいのか?
一気に頬が赤くなる
顔をそらしたまま無言で返す言葉
オレは無言で半ば強引に真琴に覆いかぶさり
自由を奪うと左手で軽く頬に触れた
ふるふると震え眉間にシワを寄せながら硬直する真琴を軽く引き寄せフレンチキス
やがて真琴の硬直は溶け次第に唇が湿りだす
多分さっき食べたのだろう 初めてのキスは生姜の効いた肉まんの味がした
それだけ?と言ったキョトンとした表情でこちらを見つめる真琴
何かが一瞬で満たされた気分がしたが 同時に物足りなさが支配する
自分の中に もう止められない感情が芽生えているのがわかった
今度は強めのキス
ん ぃやーっ
驚いた真琴が振り上げた左腕を強引に押さえつけ 濃厚に唇で愛撫する
るろ ぬぷ ぬぬぷ ちゅぷ
ぷるんとした下唇を甘噛し 舌で真琴の歯を刺激する
力なく受け入れてくれたその先はとても熱くヌルヌルしていた
んはぁ んぱっ はぁ ん あ い んあ
少しザラザラした熱いものが暴れ 唾液というローションで満たされたそこは もう性器といっても差し支えないだろう
まぁ童貞のオレにセックスがどれほど気持ちが良いものかまだ知る由もないのだが
かつて経験したことがないほど真琴とのキスは興奮した
抵抗をやめ されるがままの真琴
トロンと物欲しそうに目線だけ向ける仕草が妙に色っぽい
もちろんこのままじゃおさまらない
それから二人が登る階段は秋子さんが帰宅するまで1時間ほど続いた
遅い夕食
テレビからは夜9時のニュースが流れていた
25日17時 自身の経営するたいやき屋「uguu」にて痺れ薬のようなものを混ぜた商品を販売したとして店主 近藤正 62歳を傷害罪で逮捕
また 同日18時 同じく商品の肉まんに薬を混入した疑いで2丁目肉まん屋店主からも事情を聞いている
詳しくは調査中であるとしているが 互いに連日の万引き被害に困っていて 犯人に仕返しのつもりでやったと供述
因果関係については今後も捜査する模様
さて次のニュース…
…
あゆ…なんて罪作りなやつなんだ あの店主いい人そうだったのにな…
それにしてもにくまんってことは…
…
…
うつむく真琴
ま 真琴じゃないもん…
バツが悪そうな叱られた子供の反応
そういや毎日肉まん食ってたな…こいつも常習犯だったのか
後でわかったことだけど 例のたいやきと肉まんに含まれる薬の相乗効果で不思議な幻覚症状を起こしたようだった
なので たいやきと肉まん両方食べたオレと真琴だけに症状が現れたというわけだ
とはいえ症状もすぐ消えるようで 一晩たった真琴はいつもの真琴に戻っていた
今日は椅子にブーブークッションを仕掛けられた
実に幼稚なイタズラ
真琴らしいと微笑ましくも思う一方 なにか妙に寂しい気分にもなった
嘘かホントかはわからないけど あのときのことは何も覚えていないらしい
なんだろう…初恋が終わった気分に似ている
初恋?
そういえば昔そんな人がいたような…誰だっけ?あの人