Artist's commentary
☆コラボショートショート☆
女 波留子
男 杉夫
社名 舎香社
僕の名前は杉夫。極有り触れた大卒。別にやりたい事も無くてダラダラやってたけど、欲しい物だって有る。で、バイトもあんまりだし、似た様な派遣に登録。街の中の小さな事務所の補助。ホントに薄汚いし小さいしださいの何の。おっさんとおばさんだけの勤務環境。特に所長がバーコードもギリギリって言う寂しい頭とひっでーコロンの臭い。その秘書のおばさん・・・なんてったっけ。ああ、波留子さん?
そのおばさんも輪を掛けて地味でくれーの。でも、それだけかな。僕が若いってのもあるんだろうけど、みんな良くしてくれる。親戚中に囲まれてるって思えば案外居心地は良いかな。おじさんおばさんからの書類を集めてハゲに渡したり、ハゲからの書類をみんなに配ったり。後はお茶くみから簡単な機械修理なんかも僕の仕事。要するに何でも屋。
で、今日も平々凡々な仕事。一番苦手な波留子さんとの仕事。他のおばさんと違って無口で無愛想。まともに口も聞いた事だって無い。唯、こんな小さな事務所なのに所長の趣味なのか、一応秘書だから事務関係の殆どを取り仕切ってる。嫌でも拘わる事は多いんだけど、二ヶ月になる今でもやっぱり苦手だ。まあ、あっちも嫌っては居ないけど、どうとも思ってないのが正直な所だろうね。で、今回の仕事は所長が受けた無茶な発注の書類コピーと整理。二人で無言のまんま朝から昼休みまでこんな事を続けている訳で。「ヒュゥッ・・・」冷房代削減で軽く開けてた窓から良い風が。「キャッ・・・。」思わず振り返る程可愛らしい声が。其処にはあの無愛想なおばさんが、少々ふてた様な顔で散らばった書類を拾おうとしてた。いっつも無愛想なおばさんの人間らしい顔を見たからなのかな?なんかドキッとした。で、もたもた拾ってるもんだから、ついつい全身見ちゃうわけで。他のおばさんよりも若いから未だ未だムチムチしてる上に、脇からチラッと見えるブラは何と黒。案外見えない所で派手なんだって気付いたらこの状況もなんだか悪くないかなって。そして、この恰好だからスカートの中も・・・。僕の全身が、熱くなるのを感じた。多分、それを見抜いてたんだ。おばさんが悪戯っぽいめでじっと僕を見つめている。
・・・昼休み、あと何分有るかな。
文:ポテトサラダさま
挿絵:杉咲G