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Artist's commentary
【PFⅢ】紅一点【アカツハラ】
彼女の実家は小さな製鉄工房だった。大学に行きたかった彼女は奨学金制度を利用するため軍に入隊。後方で整備任務に就き昼はレンチを、夜は鉛筆を握る毎日。そんなある日紅茶を飲もうと湯を沸かしていたとき上官からの一言「君は西部の出身だそうだが、火系統の魔法は使えるかね」「はい、ひと通りは」これがいけなかった。あれよあれよと言う間に胸甲擲弾兵として大筒をぶっ放す日々。任期はとっくに切れていたがもともとの面倒見のいい性格と男勝りな部分もあり延長に延長を重ねいつの間にか班長に。そんな折実家から一通の手紙が届く。『いい加減素敵な人を見つけて身を固めなさい』ため息を吐いてつぶやく「わたし、明後日でこの部隊と同じ歳だ…」(第26独立胸甲歩兵戦闘団・女性兵士)