Artist's commentary
【PFAOS】白い獣のカンムリ
鴨もカンムリがクオルギアを訪れて三章が終わり、最終章が始まったばかりの頃のお話です。
約束/ハンバーグ【pixiv #80185601 »】
青の約束、赤い記憶/あかねこ【pixiv #80313141 »】
こちらの流れを汲んだ作品です。バハルくんの秘密基地からカンムリが飛び立ちました。
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◆お借りしてます
・暴れん坊のバハル【pixiv #79103566 »】
・流転竜宮クオルギア【pixiv #78953281 »】
・鴨オディレ【pixiv #79219728 »】
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◆
忌み森のカンムリ【pixiv #79204205 »】
最終章のすがたです。これ以上すがたかたちが変わる予定は現状ありません。
言葉を発することは出来なくなり、代わりに空を飛べるようになりました。
知性を失ったわけではありませんが、現在は混乱しているためクオルギアの周りを飛び続けています。
余裕があればレイドバトルに飛んでいくかも…?
〈装備品〉
・とっても丈夫な魔法がかけられた謎のお守り【pixiv #80147003 »】
・ここ【pixiv #79430093 »】で貰った星映しの貝殻【pixiv #79269841 »】の首飾り
鴨【pixiv #79204339 »】
(※天冠のパトルフィト【pixiv #78963029 »】)
◆◇企画元様
pixivファンタジアAOS【pixiv #78509907 »】
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夜中、少年が熱にうなされ始める。
おそらく獣の呪いが頭部まで侵食を始めたのだろう。
顔を覗こうとすると嫌がり端に追いやられてしまった。
少年と共に来たらしい、知性を持った黒い鴨に近付く形になってしまいなにやら気まずい。
この雌の鴨、正直少年よりもよほど知性が高いのだが、事実鴨だ。
ある種の呪われた存在のようにも思えるが…今は置いておくことにする。
少し距離を置き、少年の様子を伺っていると「友人を起こしたくないから」と、眠りの呪い(まじない)をかけるよう要求してきた。
そういった術も扱えはするが、ただ眠りたいだけの子供にむやみに術をかけるべきではない。
子供というものは、ほんの少し頭を使わせてやれば簡単に眠りにつくのだ。
少し長い昔話を聞かせてやると、少年はすぐに眠りについた。
私が子供のために夜伽をするなど、この地に渡るまでは考えもしなかったことだ。
今夜は夜風が気持ち良い。
この清らかな風と空気が、この子の眠りを少しでも穏やかなものにしてくれることを祈る。
――『パトルフィトの手記 第ニ十五録』より