Artist's commentary
続く世界
鬼太郎第6期、最終回を迎えましたね。
以下とりとめのない最終回&第6期の感想。ネタバレを含みます。
ED映像からまなの記憶が無くなるのではないかという示唆はされており
そのまま絶縁というビターな形で終わりを迎えるのかと思っていたのですが
最後はしっかり大団円でしたね。まさかの10年後でしたが。
鬼太郎はまなの記憶を奪ってしまったことに罪を感じていたのかもしれませんが
一番辛かったのは誰よりも長い時間まなの近くにいたねこ姉さんではないかと思います。
だからまなの記憶が戻り、こうしてまた一緒に写真を撮ることができるのを
本当に喜んでいたのではないかと。そんな絵です。
1年目西洋妖怪編で温泉旅行が中止になって参加できなかったアニエス
2年目は欠席だったねずみ男もいて最後のは本当に相応しい一枚でした。
しかしまなだけ歳をとる描写が残酷というか...
でもまなは半分妖怪みたいなものだし、毎年不死の湯につかり続けたらもしかしたら...
人間と妖怪の共存に関しては曖昧なままになりましたね。
ベアード様を倒しても被害のロールバックがなかったので
一方的に被害にあった人間達の感情はどこへ向かっていったのでしょう。
人間と妖怪はやはり相いれない存在なのでしょうか。
あらざるの地ではそんな狭間で悩み続けた鬼太郎の闇を垣間見ることができました。
そんな中で半妖怪であるねずみ男の説得、元気玉指鉄砲の流れは
王道ながら熱い展開でしたね。
後の10年間でその事件は風化してしまったのかもしれませんが
この第6期という世界線において鬼太郎やまなの願いである
"妖怪と人間が仲良く暮らせる理想の世界"
が叶うのはまだまだ先のようです。
ぬらりひょんの自爆シーンでは魂消失の演出が無かったので
まあそういうことなんだろうなと。
それと最終決戦での西洋妖怪軍団の扱いがちょっと雑だったのが残念・・・
ベアード様がどこからワインを飲んだのかは永遠の謎となりました。
中国妖怪は3年目でやってくれると思ってたのに・・・
スタッフのコメントにも、今しかできない鬼太郎を作りたいと書いてありました。
実際スマホを中心として現代ならではの皮肉や風刺がたっぷりと盛り込まれてました。
今のアニメを取り巻く環境からみてもかなり挑戦的な内容でしたね。
こういうことができるのもまた鬼太郎の魅力ですね。
ファミリーの活躍をもっと期待していた方には少し物足りないかもしれませんが
それが人間側の主人公であるまなの視点からみた鬼太郎の第6期という作品の特徴
なのではないでしょうか。
今しかできない鬼太郎というものをしっかり作り上げてくれたのだと思います。
本当に楽しく、また色々考えさせられた作品でした。
これがリアルタイムで見られたことに感謝です。
でもこれで終わったわけではありません。鬼太郎というコンテンツは続いていきます。
私はこれからもゲゲゲの鬼太郎、そしてこの第6期を応援し続けていこうと思います。