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Artist's commentary
ストーナー SR-50
AR-15を筆頭とする様々な銃器の設計を行ったユージン・ストーナーが、最後に手掛けた製品とされるのがこのSR-50試作対物ライフルであります。
チューブ状のレシーバーからぶっといバレルが突き出したデザインは同じアメリカのグリズリー・ビッグボア単発式対物ライフルに似ていますが、このスリムな外観とは裏腹にAR-15系列の物を拡大したガス圧作動システムを備えており、ドイツのFG42のごとくレシーバー左側面から叩き込んだ10連発マガジンから次々と給弾して.50BMGをぶっ放せるかなり侠気のある鉄砲だったようです。
しかしこの銃が登場した90年代半ばには50口径のライフルが軍民問わず多機種浸透してて入る隙がなかったのか、ただ単にストーナーが所属していたKAC(ナイツ・アーマメント社)がなんとなく設計を指示しただけだったのか、とにかく資料が少なすぎてどういう経緯を辿ったのかよくわかんないんですが、数種類のプロトタイプが製作されただけで量産化されずにお蔵入りとなってしまっています。
しかしながら迫力ある三室マズルブレーキと穴あきバレルジャケット、側面装着型のマガジンを備える外観は(少なくとも50口径の自動式ライフルとしては)他に類を見ない独特なもので、M63のような「武骨なのにスマート」な印象をもつストーナーらしいカッコいいデザインの鉄砲なんでないかと思います。なんなら今からKACが復活させてくれてもええんやで…?