Artist's commentary
聖隷館~囚われ落とされた妖精達~
「もう少し警戒をするべきでした・・・」
以前潰した闇風俗場の残党達が再集結したと風の噂で聞いていたが、
まさか自分達に復讐する為にニセの依頼を出すとは思ってもいなかった。
また用心棒にフェンサーが数人雇われ、いくらエフォールの腕が立つといっても
一人では限界はある。
「さあ本日の目玉はあの凄腕フェンサーとそのパートナーだよ!!」
ザワめく館内・・・「噂は本当だったのか」、「早くヤラせろ!!」など
怒号が飛び交う中、私たちは一糸まとわぬ姿で客達の前に立つ。
眼前の客の中には元依頼主や壊滅させた組織の残党、果ては同業者など様々な者がおり、
私たちは、自分達が思っている以上に恨みを買い、好色に晒されていたことを知った。
エフォールはずっと無口で気丈に振舞っているように見えるが、心の中は怯えと羞恥で一杯
なのがパートナーの私には痛い程わかってしまう。
「私が何とかしなくては・・・」考えるが捕らえられた後に邪の魔法(服従奴隷)をかけられ
意思はあるが力を抑えられ今の私たちは普通の女子程度の力しか出せない。魔法を強められると
身体の自由も一時的に奪われてしまうだろう。
「さあ本日は初日なので二人はオークション形式でお相手を決めさせていただきます。
ただし、本番は厳禁となります。こちらも初物ですので、もう少し皆様に可愛がって頂いた後に
初物開通式のオークションを開催させていただきたいとおもいます。ご了承下さいませ。」
男がニヤリと笑っている、私たちの商品としての価値を上げ尚且つ、純潔を奪われる恐怖に怯える
私たちをみて満足そうにしている。
「ではオークションを開催します!!年齢1〇歳・凄腕フェンサーのエフォール
10000Goldから---」
異様な熱気に包まれる館内、この後私たちに訪れる運命の中に希望はあるのか・・・
そんなことを思いながら、男に連れていかれるエフォールの姿に絶望の暗闇しか見えない....