Artist's commentary
姫カブキその参
拙作「姫カブキ恋道中」五人のサブ・ヒロインの一人、お百。妖艶な容姿と巧みな話術で男を搾り取る通称「七化けのお百」。某大名家の息女を名乗り、詐欺まがいの商売を思いついては、一座を賑わせる。そのお姫様然とした気取った言動のため、しばしばいろはと衝突するが、実際は街道筋の夜鷹が生んだ子で、姫を騙って人を憚るのも「いつか大名籠で父様が迎えにきてくれる」と信じたまま死んだ母に反発してのことだった。ところが話が進むうちに、実は本当にある藩の藩主が戯れに夜鷹の母を買った末に出来た子で、お百はこれだけは全く嘘をついてなかったことがわかる、という展開になるはずだった。打ち切られちゃったけどね!!!