Artist's commentary
「なぁユキ」
「獅子原先輩、いかがしました?私と結婚ですか?」 「違うから」 「そういう冗談はいりませんが」 「ユキってノリいいよね」 「先輩に乗っていいんですか?言われずとも乗りますが」 「重いから乗んな。そうじゃなくて全国編最終回のEDのことだよ」 「どういうことですか」 「EDにユキのカットあっただろ?なまらキラキラしてたじゃん。無表情なのは変わらないけど変なポーズまで取ってさ。ガチでアイドル目指す気まんまんか?ユキがその気なら私も全力でプロデュースするからな。みんなではやりん潰そうな!」 「私は先輩と二人のユニット組んで瑞原プロを潰したいんですけど」 「ヤだよキモチワルイ」 「それより私のポーズを変と言ってますけど、先輩の演出とポーズの方がよりアレだと思うのですが。頭大丈夫でしょうか」 「キラキラしてるよりマシだっての」 「いえ、中二っぽい先輩の方が残念だと思います」 「中二じゃないし」 「中二ですよ。何なんですかあの雲を穿つ謎の光は」 「いや知らないから、何か勝手に出てくんだよ。私の所為じゃないし」 「先輩の責任ですよ。ですから責任を取って私と結婚するんです」 「ユキは関係ないから、ほっとけよ。そもそもあの光は私じゃなく臨海の人のじゃない?衣装からして完璧に中二病臭いし」 「ないですよ。カットのつながり的に見てアレは先輩の力()ですよ」 「違うと思うけど……というかユキだって謎の光を手からモロに放出してんだろ」 「他の方も手や目から放出してますから普通ですよ。先輩の方が危ない人ですよ」 「危なくないから!」 「危ないですが?」 「危なくねーよ」 「それに腕クロスしてかっこつけてますしね。先輩どれだけノリノリなんですか?」 「腕クロスしてんのはお前もだろ、絶対お前練習してたろあのポーズ」 「いえいえ、先輩の完成度には負けますよ。変な海とかスタンド召喚してますし」 「あれは海でもスタンドでもなくて私の生命エネルギーが具現して目に映ったもんだよ」 「やっぱり中二ですね。何ですか生命エネルギーって?てか何ですかあのスタンド?相手を噛み殺すつもりですか?麻雀しろよバカタレ頭狂ってるんじゃないですか?」 「うん、そうだね狂ってるね。だからほっとけよ」 「ほっとけませんが?なおさら私が先輩をつきっきりで介護してあげないといけません。お花摘みとか特に。汚すといけないので」 「お前そっち方面の話好きだな。変態か?」 「先輩のだから好きなんですよ。勘違いしないでください」 「変態なことに変わりないからな?」 「先輩限定なので問題ありませんが?」 「私には問題なんだよ」 「確かに先輩に関係する以上、私だけの問題ではありませんでしたね。これは申し訳ございません」 「納得してくれた?」 「はい。ですから責任を取って先輩に嫁ぐことにいたします。仕方ないんですけど、責任は責任ですからね。気の触れた先輩を介護する役目も兼ねて先輩のお嫁さんになって一生大切にします」 「どう考えても狂ってんのはお前だよ」 「アナタに対してだけですよ」 「お前何さっそくお嫁さん気取ってんだよ、怖いよ」 「怖くないですが?殺されたいんですか」