Artist's commentary
あまやどりぐる②
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「3. とりあえず中に入れや、濡れたままじゃ風邪ひくだろ」
あなたに促され、ずぶ濡れのリグルは遠慮がちに家の中へと入って来た。
あなたは囲炉裏の熾火に炭を足し、火を起こす。
小屋と言っていい狭さの家に視界を遮るような空間はなく、リグルはあなたに背を向けながら、濡れて用を成さなくなった服の着替えを始めた。
雨音と、湿った衣擦れの音、炭が弾ける音が狭い家の中に響いた。
「……あまり、じろじろ見ないでよね…そんな、大した身体、してないんだから……」
そうつぶやきながら、リグルが頬を赤らめてちらちらと視線を向けてくる。
その体つきには確かに色気は乏しいが、濡れて肌に張り付いたシャツと、薄暗い小屋と囲炉裏の火の明暗が、不思議な艶かしさを与えていた。
少し震えているのは、春先の雨に打たれて冷えたからか、それとも男と二人で狭い空間にいることへの怖れからだろうか?
1. すまん、ちょうどいい布も服もなかった。乾くまで裸でいてくれ
2. 男を誘ってるとしか思えない。すみやかに押し倒す
3. そのままじっとしてていい。冷えた身体を拭いてやる