Artist's commentary
「えへへ、しずちゃん」
「え?どーしたんです玄さん?なんか嬉しそうですねっ?」 「うんー、しずちゃんとこうしてると、えへ、何かいいねっ」 「腕くんでると何か良いんですか?」 「うんうん、しずちゃんから抱きついてきてくれて嬉しいですのだっ」 「そうですか?玄さんて温かいし、つい。うぇひひ」 「お姉ちゃんの方が温かいよ~?」 「けど宥さんにいきなりするにはまだ心の準備が足りないですよー」 「そんなことないよ、しずちゃんにぎゅってされたらお姉ちゃんもほっこりすると思うよ~?」 「そうかなー?」 「そうだよ~。憧も準決勝の時中堅戦開始前にお姉ちゃんに許可なく抱きついて、それでもお姉ちゃんは嫌がらずに受け入れてたもん」 「へー、そうだったんだ。って玄さん何で知ってるんですか?玄さんも私たちと一緒にいましたよね?」 「憧にちょっと聞いただけだよ~」 「へー、なるほどなるほどなるほどー。でも憧は結構スキンシップ多い方ですからね」 「ね~。全く困った子だよね~」 「あはは、そうですね。でもそれが憧の良いところでもあるんじゃないかな?」 「本当にそうかな」 「えっ?」 「ううん何でもないよ~」 「はぁ」 「偏差値70が聞いて飽きれるよー」 「えっ?」 「ううん何でもないよ~」 「はぁ」 「屁理屈こねてジャージと制服を強引に交換したまではまだいいとしてもだよ。それでも突っ込みどころしかないけどさ~」 「えっ?」 「ううん~」 「はぁ」 「自分がジャージに着替えてたら、こうして制服同士のいちゃいちゃが出来ないことに気付かないんだもん。飽きれを通り越して可哀相だよね~」 「えっと、憧のことですか?」 「うん」 「あ、やっぱり」 「勉強できても恋愛においては雑魚だよね」 「えっ?」 「だから私に勝てないんだよ」 「えっ?」 「実際、しずちゃんと恋人同士なのは私だしね~」 「えっ?」 「しずちゃん?どうしたの?」 「え?今私と玄さん恋人って言いませんでした?」 「うん、言ったよ?」 「え?」 「だって恋人だけでしょ?こんな風にお互いを求めていちゃいちゃしてるのは」 「えっと、よく分かんないけどそうだったんだ……何か良いですねっこういうの!私初めてですよ恋人とか!うおー、すげー!」 「えへへ、それではしずちゃん、恋人のちゅっちゅをばっ」 「ちゅーですか?いいですよっ!昔は数えきれないくらい和とよくやりましたしっ」 「えへ、は?え?は?へ、え?は?」