Artist's commentary
ヲ級つかまえた(研究番号ヲ-50001)
私が補充所員として配属されてから二ヶ月が過ぎ、今日も鎮守府の秘密研究所では敵性深海棲艦の調査研究が忙しく進められている。
ところで、最近の研究所内での話題といえば「ヲ級を被験者と性交させることでコミニュケーションを図る」という、上司との深酒の戯言からいつの間にか承認されていた迷物実験が挙げられるだろう。この冗談とも言える実験が密かに進むうち、ヲ級および被験者の双方に大変奇妙な、そして研究署員たちの好奇心を強く煽る変化が生じているらしいのだ。
いわく、実験が始まるとヲ級が被験者を離さないため半日もの間行為に及んでいる。
いわく、初期こそ無反応だったヲ級に様々な女らしい(人らしい)仕草が生じ、日本語ではないが何らかの発声も加わりつつある。
いわく、深い精神的結合の産物であろうか、被験者だけがヲ級の発声内容を言葉として認識しつつある、などなど。
いかに研究所員とはいえそれら実験内容を勝手に閲覧できるわけではなく、隔離環境の中でこういった噂に尾ヒレがついている可能性は大いにあるだろう。しかし、今や研究所内では当然となっている「深海棲艦の人間型はカワイイ」という認識と、実験前後で目に見えて変化した被験者の職務態度(自主的に体力トレーニングを始めた者など、所内で彼以外に前例はない)が引き金となって、敵性艦全ての種別において同様の実験を執り行うべきだという主張(そして被験者には自ら立候補する)を生み出しつつある。職務というより好奇心や欲望の現れではあることは明白だが、深海棲艦の生態把握に今後更なる革新的な発展が見られる可能性もまた見逃せない。
かくいう私も、あえて注目度の低い(鹵獲数の少ない)雷巡チ級を研究対象とした新案件を提出し、上司に取り入っている最中である。
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