Artist's commentary
GUNDAM ZZ (ガンダム・ダブルゼータ)
「Ring of GUNDAM」&「Gundam GQuuuuuuX」クロスオーバー・オリジナルストーリーに登場。
ゼータ・ガンダムと対をなす超高性能MS。ゼータと同じくNTが搭乗することを前提に開発された。2機に搭載された新型バイオセンサーを通してパイロット同士の「同調」が行われないと稼働しないよう設計されている。通常のMSよりも二回りほど大きい機体に桁外れの攻撃力を秘めており、やがて登場するサイコガンダムの小型版MSに対しても互角に渡り合える。バイオセンサーによる精神的なバックラッシュが大きく精神的にタフでないと乗りこなせない。
・・・ゼータと同じくガンダム・アーキテクトのデザイン画をフォトショで彩色。Grokで仕上げました。
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(「Z GUNDAM」からのつづき)
プロトタイプ・キュベレイに乗り込んだハマーンは、後部に臨時に設置されたサブシートにアルテイシアが固定されたことを確認するとキュベレイを起動し、そのまま上昇した。
みるみる遠ざかる地表をモニターを通して見れば、シャリアが耳につけたインカムで何かを喋っているのが確認できた。おおかたコロニーに入れたソドンへ自ら乗るMAの射出でも命じているのだろう。
しかし、それも手遅れだ。すでにソドンに対しては隠しドックからコロニー内に侵入しつつあるエンドラから迎撃用MSが向かっているはずだった。
・・だが、それが誤りだったのはすぐに分かった。ソドンが航行しているであろう方角の空間で幾つかの閃光が走り、その直後空中でMSが撃破された時に見られる爆炎が広がっていった。直後、キュベレイのモニター上には僚機であるチャイカ3機が撃破されたことを示すシグナルが現れた。
「この勢い・・エグザベ・オリベか!?」
モニターには、完全武装の白いMSギャンが、リック・ディアスと共にこちらに突進してくる様子が映された。
ハマーンは後部シートで眠っているアルテイシアの顔を振り返って一瞥すると、キュベレイのファンネルコンテナを起動した。
「白兵戦になる前に、陛下をエンドラにお運びせねば・・。」
ギャンに乗るエグザベは、前方に滞空するプロトタイプ・キュベレイからハマーンの殺気と共にアルテイシアの気配を感じていた。アルテイシアがいなければ、このままルロイと突進してキュベレイを撃破することも可能だろう。しかし、現状ではあらゆるビーム兵器は使えない。白兵戦に持ち込んでキュベレイの手足をもぎ取る勢いで動きを封じ込めるしかなかった。幸いハマーンがアルテイシアを殺すのではなく生かして移動させることが目的なのは分かっている。無理な動きはできまい・・。ただし、キュベレイの遠隔コントロール兵器であるファンネル8基を黙らせれば、の話である。
エグザベは、ギャンの背部に接続されたVWB (ヴァリアブル・ウエポン・バインダー)の8発のファンネルミサイルをバイオセンサーを通して起動した。
「ギリアム伍長!ハマーンのファンネルはこちらに引き付ける!死角を探して狙え!」
ジュドーが入った建物は、大型船舶が2隻は格納できる巨大なメンテナンス用の格納庫だった。
コロニー内では大規模な修理などで粉塵が空中に飛ばないよう、こうした施設では厳重な空調の管理体制が義務づけられていた。地球の船舶ドックなどのような天井が無い施設は許可されないのが普通である。
だがジュドーが中に入って目にしたのは船舶用の整備施設ではなかった。何機ものMSが同時に整備できる規模のMS用の格納庫だった。
そこに、ジュドーとカミーユが目指すMSがあった。白をベースに青と赤、イエローに塗り分けられた2機の機動兵器。2機のMSのエンジン音が響く中、ジュドーが走り寄る。ツインアイを持つ精悍な顔を持つMS2機を見上げてジュドーはため息をついた。
「立ってるだけですごい迫力・・これがズィー・・なんだっけか。」
「ゼータ・ガンダムとガンダム・ダブルゼータだってさ!」とカミーユの声がMSのスピーカー越しに聞こえた。
ゼータ・ガンダムのコクピットハッチからカミーユが顔を出した。すでに白地にコバルトブルーのラインが入ったノーマルスーツに着替えていた。
「カミーユ!もう乗ってるのか!?」
MS搭乗用のエレベータでコクピットの位置まで上がったジュドーは、整備士に渡されたノーマルスーツを抱えて、そのままダブルゼータのコクピットに飛び込む。
「こいつらを同調させるぞ!僕達で動かすんだ!」
コクピット内のスピーカーからのカミーユの声を聞きながら、ジュドーは素早くノーマルスーツを着込んだ。白地にカーマインレッドのラインが入ったスーツで、カミーユのそれと対のデザインだった。
「着替えた!エンジンはもう起動してる・・あとは・・」
「ヘルメットを被って、右側のコントロールパネルにある青いボタンを押しなさい。」
スピーカーから、カミーユの父フランクリンの声が流れてきた。360度モニターの右隅に、フランクリンの顔が映る。
「ジュドー君だね?カミーユの父、フランクリンだ。今から二人の脳波パターンほかバイタルシグナルをそれぞれのMSに記憶させる。それが起動キーのストライク、つまり受け座となる。」
カミーユとジュドーは、ほぼ同時にボタンを押した。パイロットヘルメットの内側に光が走り、カミーユとジュドーの網膜をスキャンする。頭頂部がピリピリと痺れ、何かを探りながら記録している様子が窺えた。
「シグナルのストライク化完了。あとは同調だ。今から耳には聞こえない信号を送る。君たちは、ただ相手に心を合わせることを考えるんだ。同調すれば、機能が解放される。」
「心を合わせるって・・どうするんだ父さん?」
「ただ静かに相手のことを考えろ。相手の顔が、声が、本当のように感じることができたらゼータとダブルゼータが起き上がる。あとは二人の腕次第だ。」
「カミーユ、レースだよ。」ジュドーの明るい声が聞こえてきた。
「レース?ああ、あの時の・・」
「そうだ、あの時の感覚。やってみよう。」
二人は静かに目を閉じた。それぞれが月面の大地をプチモビ(プチMS)で疾走した記憶を呼び起こす。二人はスタートから他の参加機より抜きん出て速かった。レースはフォンブラウンをスタートし、静かの海にあるいくつかのクレーターを周回しながらタイムを競うものだったが、途中ラッシュ(ぶつかり合い)によるプチモビ同士の妨害も容認されていた。
この激しいレースの中、二人はラッシュも交えて走り続けた。やがて激しく機体をぶつけ合う中、二人はお互いの声を聞いた。それは電波や機体伝導による音声ではなく、頭の中に直接響く声であった。
「こいつ、AMBACの使い方が並じゃない!」
「ラッシュはこの先のクレーターの上り口で仕掛ける!」
「ここは油断させて失速させる!」
そんな記憶がまるで今起きているかのようにまざまざと甦り、二人の意識は同じ時刻の同じコースのビジョンで重なった。
「見ろ、ヒルダ!二人の脳波パターンが重なる!」
格納庫の隣の建物でカミーユらのバイタルシグナルをモニターしていたフランクリンが叫ぶ。
ゼータとダブルゼータのツインアイが同時に光り、2機のMSが同調したことを知らせた。
(つづく)

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