Artist's commentary
CHAIKA/チャイカ & Rick Dias/リック・ディアス
「Ring of GUNDAM」&「Gundam GQuuuuuuX」クロスオーバー・オリジナルストーリーに登場。
チャイカは火星及びアステロイドベルトにて開発されていたMS。
現在のゲルググが開発される以前のMSで、連邦の技術が入ることを良しとしなかった旧ジオン技術陣が意地で作った機動兵器。数機存在する。これ以外でも「開発中止」とされたMS・MAがいくらか秘匿されており、秘密裏に組み立てられながら稼働する日を待っていた。
・・・近藤和久氏著の「Zガンダム」に登場したアクシズ系のMSを、ディジェの設定書を元にフォトショで再現して着色。Grokで照明効果他を加えて仕上げました。設定も変えてます。
リック・ディアスは、先に紹介した超強力なMS2機の開発過程で生み出された新型汎用MSという設定にしました。アナハイムがシャリアと取引して開発したらしい、と言う設定です。ガンダムの名を持つ別バージョンも登場予定です。
ご覧の通りガンダム・アーキテキトのデザインを使わせてもらってます。このシリーズ、素直にカッコいいと思います。
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(「GELGOOG 市街戦仕様」からの続き)
アルテイシアがドアを開けると、彼女によく似たヘアスタイルを赤紫に染めた視線の鋭い女性が立っていた。背後を自動小銃を持った数人の近衛兵が守っている。その足元には夥しい血溜まりと銃撃戦の末に倒された兵士たちの姿があった。
「状況は!?」外からの激しい銃撃音に負けまいとするアルテイシアのハリのある声がハマーンに投げかけられた。
「公王庁の南はテロリストに抑えられ、近衞軍が反撃に出ております!地下通路は爆破されて地下からの退避は不可能です!官邸前に武装リムジンを用意しますので、それで退避を!我々もお供いたします!」
ハマーンもアルテイシアに負けない声量で答えた。その時、耳を擘く爆発音と共に強烈な爆風と衝撃波が執務室の防弾ガラスを簡単に叩き破り、ドアの傍にいたアルテイシアとハマーンをそのまま廊下まで紙の如く吹き飛ばした。
勢いのまま廊下の壁に左肩から叩きつけられたアルテイシアは小さな悲鳴を上げてその場に倒れ込む。こういう時は防弾繊維で作られた服はあまり役に立たなかった。激痛を堪えながら肩を抑えてよろよろと立ち上がろうとする彼女を、ハマーンが両手で支えた。その額からは血が流れ、それは彼女の右目に流れ込んでいた。ガラスで額が5センチほど割かれて、そこから白い骨が見えていた。
アルテイシアは自分の肩の激痛を忘れて首に巻いたスカーフを素早く八つ折りして帯状にすると、ハマーンの頭に巻きつけた。そのあまりの手際良さにハマーンも近衛兵も見惚れてしまっていた。アルテイシアが巻き終えてハマーンはやっと声を出した。
「ご心配なく。これほどのもの傷の中にも入りませぬ。それよりも肩は?」
「大丈夫・・とは言えないけど、MSの中で衝撃を感じるようなものです。大きなダメージではありません。」
アルテイシアは笑みを作ろうとしていたが、額には脂汗が滲み出ていた。
(ヒビでもはいったかもしれない・・・)
「まもなくリムジンが来ます。外までお運びいたします。」と近衛兵が言い、アルテイシアの前で背中を見せながら屈んだ。広い背中だった。
「いえ、負われずとも自分の足でなんとかなります・・しかし、相手の手際の良さは・・シャリアも気づかなかったとは・・」
「それに関しては今、テサリアが全力で対応していますが、全貌までは把握できておりません。なにしろ相手は身内なので・・」
「過去の亡霊は、私を連れて行くまでは黄泉には還れないのかもしれませんね・・」
「ギレン派もキシリア派も大佐が粛清したはず・・」ハマーンの顔が曇る。
「あの時は、ハマーンにも辛い選択をさせてしまったわね・・」
「いえ、いつも自分が選んだ道には後悔はありません。」
ハマーンは毅然とした口調でそう言うと、アルテイシアの腕を支えて歩くよう促した。
二人は近衛兵らに守られ、足早に官邸の出口に向かっていった。
時を同じくしてシャリアとエグザベは、官邸への遠回りの道程を銃撃戦を交えながら走っていた。
同じジオンの兵士が、こちらに銃を向けて撃ってくる。
NTの勘でそれを察知しつつ物陰に身を隠しながら反撃はしているが、四方からくる殺気は止むことなく二人を追ってきていた。周りはすでに逃げ惑う人々で混乱していた。シャリアの勘では長距離狙撃手は4人いる・・このまま走れば市民が巻き添えになる。その中で二人は各々ビルの陰に隠れて敵を探った。エグザベもシャリアと同じ非常回線用インカムを耳に付けていた。
「これではキリがありません。ソドンをコロニー内に入れてMSを出してもらいます。」
「そうしてください。私もギャンで出ます。くそっ、何で整備中の時に・・・ルロイはまだですか?」
「・・油断してしまいました、と言いますか・・油断させられたというのが正解かもしれません。」
「え・・?」
「派閥の残りがまだいるとは言え、ジオンが一つになりつつあるという慢心です。ティターンズの台頭で皆の目は外へ行ってしまった・・そこを狙われたとしか言いようがない・・」
シャリアがそう呟くように言った時、近衞仕様の白いザクが火を吹きながら上空を横切り、100メートルほど離れた10階建てのビル群へと激突した。爆発は無かったものの衝撃でビルは崩れ、大量の破片が飛んで人々の頭上に降り注ぎ、周辺はさらにパニックになった。土煙が上がりその一部がコロニーの空間に滞空する。
この機を逃さんばかりにシャリアとエグザベはビルの影から出て人混みの中、官邸へと走る。あと400メートル。
官邸までの大通りを走る二人。そこに一機のMSがシャリアらの行手を阻むように強引に着地した。
灰色と茶に彩られた機体は重MS級でドムほどの大きさがあったが、シルエットはさらにカーブが多い装甲で覆われていた。
「チャイカ!なぜここに!?」
「大佐、こいつはダークコロニーに封印されていたのでは!?」
驚くシャリアらを見据えたチャイカと呼ばれたMSは、右脇に抱えたビームライフルの照準をシャリアとエグザベに向けた。
と、そのMSにバルカン砲の弾丸が夥しく撃ち込まれ、続いてメガ粒子のビームが左肩を吹き飛ばした。
コロニーの「空」と言われる空間の一角から、緑を基調に白のポイントで塗装した、こちらも重MS級のMSが尋常ならぬスピードでチャイカに向かっていった。
左腕を失くしたチャイカは襲い来るMSに向かってビームを連射する。しかし、緑のMSはビームの軌跡が分かっているかの如く身をかわして瞬く間に距離を縮める。そして、すれ違いざまにビームサーベルでチャイカの右腕を切り落としていた。緑のMSはそのまま素早く転進するとチャイカを背中から蹴り倒した。チャイカはうつ伏せになって倒れ沈黙した。
さらに緑のMSは、頭部のバルカン砲でシャリアとエグザベを狙っていた狙撃手らを瞬く間に撃退した。
「ルロイ、来たか・・。」
シャリアとエグザベが見守る中、MSのコクピットハッチが開き、そこからノーマルスーツのパイロットが顔を覗かせた。
「遅れました!ルロイ・ギリアム伍長、リック・ディアスと共に只今到着いたしました!」
(つづく)

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