Resized to 68% of original (view original)
Artist's commentary
『人生逆転』4巻発売記念SS「彼シャツIF」(※パラレルワールドで本編とは別物です)
ある日の帰り道。いつものように一緒に帰っていた俺たちは、ゲリラ豪雨にうたれてびしょ濡れになってしまった。このままでは風邪を引きかねないと思って、シャワーを貸して、着ていた服を乾かす。
「一緒に入ります?」
お互いにお互いを心配してシャワーの順番を譲り合った後で出た言葉を思い出す。
思わず理性が揺さぶられるのを自覚したが、何とか踏みとどまった。
本来なら母さんに服を借りたほうがいいのだが……あいにく町内会の集まりで留守だった。
そんな時、デートで言われたことを思い出す。
「友達が言っていたんですけど、彼シャツって少し憧れます」
その言葉が今になって頭に焼き付いてなかなか消えなかった。
俺が用意したシャツを見た愛さんはとても喜んだ。
「覚えていてくれたんですか⁉ これが彼シャツ……」
くるくると珍しそうにステップを踏む彼女に思わず苦笑したが、本物の笑顔を向けてくれたから大満足だ。
「なんだか、センパイの匂いに包まれて幸せです」
そんなことを言われて、俺は赤面しながら脱衣所に向かった。
失言に気づいて、顔を真っ赤にして身体を震わせる彼女を愛おしいと思いながら……

Leave a comment