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Artist's commentary
サヨナラを言えない二人
一人は静寂の壁、思考の砦。 彼女は瞳を閉じ、自らの世界に囚われる。 腕の中の本は、密やかな痛みから守る盾。 あまりに繊細で、あまりに脆い心のために。
一人は固く握る手、不安な祈り。 彼女は俯き、あらゆる視線を恐れる。 「私じゃダメなの?」パニックが胸を巡り、 言葉にできぬ恋の戸惑いに、ただ迷っている。
背中合わせに立つ、夕暮れの赤に染まり、 同じか弱さから生まれた、二つの孤独。 二人とも、この苦しみに「サヨナラ」を告げたいのに、 二人とも、奇跡を信じて、まだ手放せないでいる。
これこそが、「サヨナラを言えない」悲しみ。 心の中で、静かに枯れていくしかない、片想い。

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