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Artist's commentary
「新生代の秋」鮮新世はおもしろいぞ
今回は短めのやつ.
こがねファンタジーは,動物相に関しては「鮮新世の地球」をイメージしてつくられているのですが,なぜ鮮新世なのか,説明してみます.
しっかり調べ物してまとめたやつというより,鮮新世のどんなとこが好きかただ言うだけの回.
新世代の時代区分
恐竜絶滅が6600万年前,その後われわれの生きる今までが「新生代」と呼ばれる時代で,概ね哺乳類の覇権といえます.
(実はかなりの時代,陸ワニや恐鳥が頂点捕食者として君臨した地域もあるので,完全な『覇権』とまでは言えないことに注意)
この時代は実はさらに,古第三紀・新第三紀・第四紀の3つに分けられます.さらにこれらは,
・古第三紀:暁新世,始新世,漸新世
・新第三紀:中新世,鮮新世
・第四紀:更新世,完新世
というように細分化されるわけです.
ざっくりしたイメージとして,古第三紀はわれわれになじみ深い哺乳類のご先祖様の時代,新第三紀は現代と同じような動物相が形成されていく時代,で,第四紀はもう大体現代です.
鮮新世は「新生代の秋」
どこで見た表現なのか忘れてしまったのですが,わたしはこの表現が大好きです.ただそれっぽいかっこよい雰囲気を醸し出しているだけでなく,ちゃんと事実を説明してもいます.
すなわち,古第三紀は哺乳類の黎明,芽吹きの季節である春,新第三紀のうち中新世は地球がたいへん温暖だった最後の時代で哺乳類が繁栄を謳歌する夏,そしてひとつ飛ばして,強烈な氷河期で特徴付けられる更新世は冬です.
鮮新世は,温暖で湿潤な中新世という「夏」から,寒冷で乾燥した更新世の「冬」への移り変わりの期間であり,そして(これまたどこで読んだか忘れてしまいましたが)哺乳類の目の数は史上最多を記録する実りの秋でもあるわけです.
しかしながら,この「実りの秋」の先には暗い冬が待っています.実際この時代は世界的な乾燥が進んで草原が各地に広がり,それまで熱帯雨林や森林で暮らしていた多くの生き物が衰退を始めた時期にあたります.
これら温暖な気候を好む生き物たちは更新世でトドメを刺されるような形になるわけですが,その序章は鮮新世において既に始まっており,これはカリコテリウム類(ゴリラとウマを足して2で割ったような奇蹄目の動物)や原始的なゾウ(なんか唇がびよーんとなっているようなの)の数が徐々に減っていくことからもわかります.
こがねは影がかかった黄金時代というものが好きなのです.
若干うすぐらい,繁栄の陰りがみえる鮮新世は,雰囲気の面でもわたしにとって好ましい時代だといえましょう.
人類史も描きたいとなると・・・
こがねのファンタジー世界は,ザックリ言えば
「大規模な文明を形成するホモ属の登場が数百万年早められた鮮新世の地球」
みたいなものです.
個人的にはヒトが登場するファンタジーを描きたいので,無理矢理登場させている.
となると,人類文明も必要不可欠なワケで,小麦や豆のような栽培植物や,ウシやヒツジなどの家畜もほしくなるワケです.
すると,中新世のような,世界的に湿潤で草原の分布もそれほど多くない時代ではこの条件を充足できません.
また,そもそもウシやヒツジといった粗食耐え系の偶蹄目が,鮮新世末~更新世の世界的な乾燥を通じて爆発的な繁栄をみせたということもあり,やぱりこのあたりの時代がよいなあということになります.
更新世じゃダメか?
こがねが更新世をモデルとして採用しない理由は,動物相があまりに現代的であるためです.
もちろん更新世も広いので一概には言えませんし,地中海の島にカバがいたとか巨大な角をもつ鹿がいたとか,すごく面白い事実もあるのですが,もっと「一見現代とそっくりだけどなんだかちょっと違う」みたいな,リアリティあるファンタジーが好きなこがねには,鮮新世がやっぱりしっくりくるのです.
とはいいつつ更新世も相当面白いです.
・ユーラシア大陸~アメリカにハイエナ,ライオン,ダチョウといったアフリカンな動物が生息していた
・世界各地の島嶼部にはちいちゃくなったゾウやカバなどが生息した
・オオツノジカやジャイアントバッファローなど,角がとんでもなく巨大な偶蹄目の登場
これ以外にも多分いっぱいあります.
で,そこに鮮新世は以下のようなエッセンスが加わります
・ヒョウ属(トラ,ライオン,ヒョウ etc…)の天下が未だ来ておらず,剣歯ネコが多くの地域で生き残っている
・原始的なゾウ類,カリコテリウム類,巨大なイノシシの類いといった,湿潤な森林に生息する動物も生存(乾燥上等なウシの天下ではない)
・現生種と属は同じだが種が違うとか,似ているけど違う系統とかの動物がいっぱい(例えばPanthera leo;現生のライオンは更新世に現れますが,鮮新世にはPanthera属の古い種はいてもライオンそのものはいない.)
完全に鮮新世とすると,ちょっと不便な点とかも出てくるので(例えば,フランスにカバが生息できるくらい湿潤とか.それはそれで面白いけれども,おフランスの雰囲気壊れちゃう),そこはファンタジー,更新世をちょいちょい織り交ぜて独自の動物相を創り上げていきたいところです.
鮮新世アフリカの動物相
新生代の秋,うすぐらい秋のイメージ,哺乳類の黄金時代,現代と似て非なる動物相・・・こうした魅力をもつためにこがねは鮮新世を好んでいますが,具体的にどんな動物はいてどんな動物はいなかったか?ということについては実はあんまり調べたことがなかった.
ってことで,その一端の解明として,wikipediaの「鮮新世のアフリカの動物」のリストから,ザーッととりあえず大体の動物を描き出してみたものが↓になります.
鮮新世のアフリカの動物たち
参考:https://en.wikipedia.org/wiki/Category:Pliocene_mammals_of_Africa
だいぶ時代も地理も範囲ガバガバで,動物たちを描くにあたって考証とかほぼしてなくて,とにかく描き出すことを優先したため,情報としての価値はほとんどないですが,鮮新世動物相の概観がつかめた気がします.
すなわち,
・ゾウ,キリン,サイ(白黒両方),多くのウシ科,ラーテル,カバ,ハイラックスなど,現代のアフリカ動物相はほぼほぼそのまま存在.ただし構成としてはゾウ強め(描くにあたって省略した種もいくつかあり),種類もかなり多い.
・それらに加えて,ターキンやジャコウウシの類いといった,現在ではアフリカにはいない動物がぽつぽつ存在
・さらにそれらに,デイノテリウムや巨大なイノシシ,カリコテリウムに剣歯トラ,イヌみたいなクマといった,古い時代の動物が入り交じる
という概ね3層が特徴的なわけです.
「今いる生き物と,今はいない生き物が当然のように共存している」
というのが,鮮新世の動物相の大きな特徴だといえるでしょう.
割と労力が要るのでなかなかおいそれとはできませんが,アジアやヨーロッパについても描き出したいと感じました.
おわりに
今回は短編で,描いた絵を紹介しつつ鮮新世の好きなところを挙げてみました.
推してる地質年代がある方,いつが好きか,どんなところが好きかぜひ教えて下さい!

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