Artist's commentary
愛読誌
城と言えばキラキラの宮殿ではなくゴツゴツした要塞じゃないと駄目だ、ウルバン砲上等、という回復の見込みの無い城塞病末期患者に処方される雑誌です。バリスタが配置された武骨な防御塔、深く広い堀、見るだけで攻め手がうんざりする様な胸壁、頑丈な落とし格子と煮えた油が注がれる二重の城門。
乾き、あるいはじめじめと薄暗く、地下牢からは大抵呻き声が聞こえてきます。もちろんそこに住まう者達もそれに相応しい連中です。華麗な舞踏会はありませんが毎日ぶっ倒れるまで酒宴です。姫はいますが多分泣く子も黙る猛者共の元締めです。そんな城と甲冑とその主達の雑誌です。創刊号は半額だそうです。―――こういうのどっかにないですかね。480フロリンも持ち合わせないですけど。 *コメントやタグありがとうございます。感染させてすみません。あっ、カルソンヌじゃなくてカルカソンヌでした……。