Artist's commentary
勘づく楓さん
これはクライアントとの打ち合わせから戻って合流した時に気づく楓さんなんだけどいや確かに相手は女性だったんだけども自分は相手が香水付けてることも気づかなかったし打ち合わせからもう二時間は経ってるのに気づく鋭さと普段からは想像もつかない低いトーンだった事で…これは言ってないんだけど最近お世話になった雑誌の編集さんが実は大学時代の先輩で実は大学時代からちょっといいなと思ってたんだけど何も言えずにいい友達のまま卒業したんだけど再会してみればやっぱりなんだか気が合うしやっぱり性格も良くて打ち合わせしてる内に食事に誘ったらOKしてくれそうな雰囲気のところまで気づけばコミュ深まってる手応え感じてたりしてそれが一瞬脳裏を過ってもし本当に食事に行ったりしてもし…もしもだけどその後なんやかんやあっちゃったとしたら翌日今この瞬間みたいにぴしゃり勘づかれたりするのかなって過った次第でして…いやバレへんやろ。上手くやれば…今と違って前もってちゃんとアリバイとか準備すればさ……いや無理だ無理無理無理無理多分絶対気づくわこの人。そういう得体の知れなさ感じたもの。怖い。ヤバイ…ヤバいぜ…いや待てバレたからって何だよ?元々Pと担当アイドルって関係なだけで別にプライベートでお互いが何をしてようとそんなの関係な…くは…ないのか?いやあるわ。わかんないけどこのトーン絶対あかんわ。なんか言葉にできない関係性あるわ。漂う絶対許されない感。ケツに氷柱をぶち込まれてる気分だ…いやいやいや落ち着けまだ何も…まだ何もしてないし起っちゃいない…落ち着け。しっかり立て直すんだ。このまま凍り付いてたらそういう余計なことも気取られそうだ。この担当にはやると言ったらやる凄味がある…!と、とにかく何か切り返せ…「え、なんか匂いします?」…とか…「そういえばさっき話した人、女の人でしたね」…にするか?とぼけた感じとか…マジになるな。いや落ち着け。だからまだ何も俺悪くないじゃん…悪く、ないよな…?冗談っぽい雰囲気でなんとか……くそ、怖ぇ……考えろ考えるんだぁ……(この間0.2秒)