Artist's commentary
ねねっねねねっねねっ
「お里に帰らせていただきます」美しい旋律に乗せてそう歌うと、ネネは器用に植木鉢から根を引っ張りだして出て行った。六甲のおいしい水を切らしたので水道水で我慢してもらおうと思ったのがいけなかったらしい。反省してコンビニに出かけ、エビアンを買って帰る。お里に帰ると言ってもネネは家から出られない。部屋の隅で壁と床の境目に根を突っ込もうと腐心しているところへエビアンを差し出すと、ネネはたいそう機嫌の悪そうな顔でそれを無視した。硬水はお気に召さないようだ。