Artist's commentary
「10日振り!?!………(絶句)」(←呆れ返って思わず目眩が)
★ICPO本部…溜めていたデスクワークを、ようやく終えた春麗に、監視セクションから呼び出しコールが掛かる。
★監視セクション…春麗の眼前の巨大スクリーンには、直径50cmの物体まで認識出来る監視衛星からの超・超望遠映像が映し出されている。それは一人の男が重い足取りで荒野を進んでいる映像だった。
★監視員「キミの知人だろ?」「3日前から捕捉しているんだが…」スクリーンから目を離さず話し掛ける。
★春麗「……………ハァ……」何度も観て来た光景に、今度も溜息が出てしまう。「……もう、それ以上は言わなくて良い…。」そう言いながら足早に立ち去ろうとする背中に監視員の言葉が。
★監視員「明日から休暇を取る予定だったんだろ?丁度良かったじゃないか?」「…ムッ」振り返りざま睨み付ける春麗…だが、その表情には何とも迫力が無い。
★5時間後…夕暮れ時…地平線まで続く荒野の一角に二つの影。一つは春麗。もう一つは…リュウ。
★春麗「10日振り!?!………(絶句)」(←呆れ返って思わず目眩が)「呆れた"世捨て人"ッぷりね……!!!」軽く頭痛までしてきた。
★春麗の皮肉のコトバも今のリュウの耳には届いていない様で、ただ一心不乱に春麗の持ってきた食料物資に、かぶり付いている。
★果てしなく広がる荒野を、リュウは"強者"を探し求めて旅していた…と言えば聞こえが良いが、実際は当ても無く彷徨っていた…と言うのが、この場合、適切な表現だった。
★遂に食料も尽き、早10日間が経過していたのを幸運にも監視衛星に発見され、春麗により救護された訳だ。
★(これで何度目だろうか…??)頭痛にアタマを抱えつつ、リュウの横顔を見ながら春麗は思う。
★「……一生続くんでしょうね……」春麗の小さな呟きは、………リュウの耳には、やはり届かないのだった。
●俺の中での、この二人は"腐れ縁"な仲。付かず離れずの関係は一生続くと思う。と言っても、世話を焼くのは一方的に春麗の方。リュウにとって春麗はライフラインw