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Artist's commentary
目利きの守護大神
■収穫の秋を迎えた幻想郷。木々は赤に黄色に色づき、豊かな実りが食卓を彩る。一見、平和そのものに見える中、静かな異変が起きていることに、勘のいい巫女は気が付いていた。そう、この秋は、いくらなんでも長すぎる。いつもなら、もうとっくに雪がちらつき始める頃だが、どういうわけか、どの木も見事な紅葉に飾られたままだ。うず高く積み上げられた落ち葉の山を見てため息をつくと、霊夢は意を決した。「秋、といえばあの二人よね。でも山頂のあいつらも怪しい…。それに、天狗にも話を聞いておいた方がいいかしら。とにかく、目的地は決まり」■その様子を遥か遠く、紅葉の流れる九天の滝から、眺めている者がいた。「…動き出したか。博霊の巫女よ、よく見えているぞ。お前の姿も、お前の―未来もな。今回は心置きなく楽しませてもらうとしよう。今宵は、宴だ」■そんなことなど露知らず、真っ直ぐに霊夢は向かう。千里を見通す守護者が待ち構える、紅葉美しい妖怪の山へ。既に日は暮れかかり、紅葉は夕日でますます赤く輝いている。長い長い秋の夜の、お祭り騒ぎが今、始まろうとしていた。■もりの ほん氏のEXシリーズ最高ですよね。