Artist's commentary
『たった一人の運命の人』
『異世界迷宮の最深部を目指そう13巻/割内タリサ先生著』がオーバーラップ文庫から本日発売です!
「小説家になろう」で連載中の小説です。こちらは無料でご覧頂けます。▼http://ncode.syosetu.com/n0089bk/▼今回、左藤圭右先生によるコミカライズ1巻と同時発売となっております!
【コミカライズ連載ページ】
コミックガルド
▼https://comic-gardo.com/▼
ニコニコ静画
▼https://seiga.nicovideo.jp/comic/45733▼
【特典情報】
小説店舗特典、小説&コミカライズ同時購入特典
▼http://blog.over-lap.co.jp/tokuten_isekaimeikyu13/▼
コミカライズ店舗特典
▼https://natalie.mu/comic/news/364304▼
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以下反転でイラスト注釈がご覧頂けます。
今巻以降の重要なネタバレが大量にありますので、web版最新話(9章462話)読後推奨です。
書籍派の方には誠に誠に申し訳ございません…!
◆今回は割内先生から穏やかから過激なものまで幅広いご提案を頂きまして、色々錬金した結果首斬り合いの二人になりました。
これは余談ですが、剣を引いている動きを出すのにラスティアラのイヤリングを渦波の持つ剣に乗せたところ、割内先生に「カナミはそういうことする」と解釈頂けてツボでした。やはり絵は作者と閲覧者がいてこそ完成しますね。
◆絡まり合った白い糸…陽滝の操る筋書。水属性っぽい感じ。
◆小指の運命の赤い糸…ティアラの操る筋書。
渦波とラスティアラを相思相愛にし、呪いを代わりに受けさせる。
◆ラスティアラの血がティアラの糸へ…ラスティアラ≒ティアラ。血縁。
(割内さんの首斬り&首落ち案に対してR18-Gはやめよう…と担当さんの注釈があったためラフでは流血してなかったのですが、渦波の頸動脈が死角になってしまうため完成時にしれっと血を伝わせたところ、さらっとOKが出ました。固い握手をしたい)
あと書籍版を購入して下さった方はご覧になられたと思いますが、口絵に表紙差分があります。
あの目線はティアラのつもりです。
ラスティアラの髪先が白銀ぽくなっているのもティアラ≒ラスティアラの表現です。
◆レッドカーペット…それに沿って歩くことから、敷かれたレールの上。
また、映画祭での印象から役者の暗示。
白い糸と併せてマリオネット感。
ティアラの、最高の舞台を用意してあげたよ感。
「赤い道を歩けるのは神々のみ=選ばれたもののみ通れる」(『オレステイア』の『アガメムノン』から)。
◆スポットライト…表舞台。世界(裂け目)に見られている。それが重要。
◆互いの頸動脈に剣を押し当てる…告白し合い、自他ともに認める『たった一人の運命の人』となることで、ラスティアラは渦波の呪いにより死に、渦波はラスティアラの死により心が死ぬ。
◆おでここつん、微笑、目を瞑る…相思相愛。盲目、狭窄、まだ知らない運命。
◆持つのは互いの剣…即ち、自分の剣で自分が斬られる。
相手を殺すことが自分を殺すことになり、自分が殺されることが相手を殺すことになる。
書いていて頭がこんがらがってきました。
◆白黒の対比…これは狙ってないんですが、ラスティアラの白と渦波の黒が、互いの幸せの定義が相容れない良い対比になったかなと。
◆背景のタンポポ…花言葉は「愛の神託(ティアラからの)」、「神託(台本)」、「真心の愛(真実の愛)」、「別離(それによって死に別れる)」。
ずっとタンポポと言うと可愛いイメージだったんですが、綿毛を拡大してまじまじと見てみたら神秘的で紋章的で糸感があるなと。 集中線&効果線っぽく配置して二人の世界を演出。
植物進化の中では頂点に立つグループのひとつだそうで、厳しい環境下でもしぶとい→ティアラの連想。背景に大きく描いて黒幕感を。