Artist's commentary
「植物学者の魔女と弟子」
ほんとはハロウィン用に描きたかった創作ファンタジー。
【世界観&設定】
魔法や魔物が存在する世界。深い森の奥にある小さな小屋に住む一人の魔女と狼の少年のお話。
【ウィスカ(魔女)】※右
ケルト魔術を主に扱う魔女。明るく活発であまり細かいことを気にしない大らかな性格。一人称は「あたし」
植物学を扱っている科学者でもあり、自然をこよなく愛する故、作物は魔法に頼らず自分の手で育て、交配は調合により行っている。その植物で作った薬草や薬は評判がよく、注文を受けて人里に売りに行ったりと、魔女の身でありながら人と関わりを持つなど魔女らしかぬ行動をする。
一応魔女の組合には所属しているが組合内の魔女たちとはあまり性が合わないという理由でさぼりがち。
弟子である狼のケイトは、人間界の身売場で鎖に繋がれ商品として並べられているのを、四倍の値で(これでもまけて)買い取った。使い魔を持たない変わりと周りからは言われているが一人の大切な家族として愛情を注いでいる。
可愛いものが大好きで、ケイトの耳や尻尾をもふもふしたいがいつも触ると怒るためできなくていじける。(こっそり寝ている時に触っている)
他の魔女の使い魔を見ると可愛くて抱きつきにいく。
ぴちぴちの416歳。見た目の割に秀才で頭が切れるが、時たまあり得ないドジをやらかす抜けたところもあるため、その度にケイトに叱責を受ける。
左右の目の色が違うオッドアイで、左目には魔力をためている。普段はスカイブルーの瞳をしているが時たま左目だけ色が変わる。本人の無意識による魔力放出によるもの。
【ケイト(狼)】※左
狼の子供。一人称は「僕」火を司るアグニスの一族の生き残り。今は少数となり魔界に住むと言われていたが、ケイトは気が触れた時にはすでに人間界の下町にある身売り場に鎖に継がれて売られていた。その時には魔物を暴れさせないための鎮静剤を絶えず摂取させられていたために自我はほとんどなくなっていて抜け殻のような状態だった。いつからそこにいるのか、自分が誰なのかすらも忘れるほどの長い時をそこで置物のように過ごしていたある日、買い出しに下町に下りていたウィスカにより表示の四倍の値で買い上げられ、ウィスカの弟子として共に暮らすことになる。
未だにどうして自分を買い取ったのかの理由は定かではない。購入当時は、魔力抑制の薬漬けでもう使い物にならないほど衰弱していたがウィスカの調合した薬で徐々に解毒し、見事元の魔力を取り戻した。
右目は薬漬けの後遺症で、アグニスの血が結晶化し、魔石となってるためそれを隠すために前髪を垂らしている。これが逆に値が上がった理由でありウィスカは購入当時にすでにそれを見抜いていた。普通の狼の一族の中でも桁違いの魔力を秘めているため、ウィスカにより魔力を調整するためのまじないをかけた髪飾りを付けるよう言われている。
性格は冷静で大人びている。が、子供らしく生意気な面も持っている。いつもどこか抜けていて魔女としての威厳に欠けるウィスカに対して鋭くつっこみを入れたり、補佐をしたりと聡明で優秀である。一応師として尊敬はしているらしくウィスカに対しては普段は敬語を使っている。
自分を家族のように親しんでくれるウィスカに感謝はしているが基本的にそれを表に出さず冷めた態度を取っている。
たまにウィスカが他の魔女の使い魔と親しくしているのを見ると機嫌が悪くなったりと意外とヤキモチ焼きな一面を持っている。