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Artist's commentary
藍様にエンカウントしました
あれは確か――この地に来てから暫く経ち、その生活にも慣れ始めた頃だったか。
夜も更けた頃、気配を感じて薄く目を開くとそこには笑みを浮かべて此方を窺う狐の妖獣が居た。
里の人達から聞かされた話では妖獣は人間を好んで食べるらしいが……ならば彼女は自分を喰う為にやって来たのだろうか?
見れば尾の数は九。九尾と言えば妖獣の中でも最上級だったはず。自分の様な唯の人の身では如何なる抵抗も許されないだろう。
そう考えていると、妖獣は自分が目を覚ました事に気付いた様だ。少し慌てた様子であったが深く呼吸をした後、意を決した表情で此方へにじり寄り、そして逃がさない為かしっかりと抱き竦めてきた。
肌からの感覚から相手の体温は思いのほか高く呼吸も荒く感じる。この身を喰う事に高揚している為だろうか。
やがてその端麗な顔が息遣いを感じさせる程に近づいてくる。
自分もこれまでか、そんな諦めの感情と共に身体の力を抜き、目を閉じたのだった……。
藍様描きたい衝動に任せて描いてみました~
キャプションはそんな衝動が暴走した結果。
外来人と藍様によるなんやかんやなお話的な……