Artist's commentary
大魔王系妹、降臨である!
「フハハハハハ!よくぞ我が部屋までたどりついたな!お兄ちゃんよ!」妹の部屋を訪ねた僕は、高笑いと共に迎え入れられた。あいかわらずテンションたけーな僕の妹。「で、何の宿題出されたんだ?」僕がこの部屋に来たのは妹の宿題を手伝うためだ。なんでも中間テストでアホな成績をとった妹は大量の課題を出されたらしく、僕に泣きついてきたのだ。「何の宿題か、だと?クックック……国数英理社である!」「五教科全部かよ……」どんだけアホの子なんだこいつ。「フハハハハッ!我、ちょっと泣きそう」既に涙目である。机の上を見ると、大量のプリントの山。これを手伝うのか?めんどくせえ…………よし、逃げよう。そう決めて立ち上がると、「フハハハハッ!大魔王からは逃げられない!」ズザーっとヘッドスライディング気味に妹が僕の脚にすがり付いてきた。「クククッ……絶対はなさんぞぉぉ……!」必死過ぎる……。「はぁ……。わかったわかった、どのくらい手伝えばいいんだ?」「宿題の半分をお兄ちゃんにやろう。どうだ?」すげえ断りたい。が、半泣きの妹見るとそういうわけにもいかないか。「手分けしてやるぞ。僕はまず国語をするから、お前は社会な」暗記科目の社会なら、教科書見ながらやればこのアホにも出来るだろう。――2時間後――「よし、国語終了」「なにっ!?馬鹿な、早過ぎる……っ!」妹の方はまだ半分程しか終わっていないようだ。「フハッ、フハハハハ!いい気になるなよ、お兄ちゃん!国語など我が宿題の中でも最弱……!主要五教科のツラ汚しよ!」四天王っぽく言うんじゃねえよ。――さらに2時間後――妹が社会の課題を終えたので、一応回答を僕がチェック。……ふむ、それなりに出来ているみたいだ。「お前さ、中間テストでは何点だったんだ?」「確か76点であるな」あれ、意外とまともだな。「フハハハ!違うな、間違っているぞお兄ちゃん!」「え?」「……今のは社会の点数では無い……合計点だ……!」「バカすぎて逆にすげえよお前」一教科で勝てるわ。――さらに5時間後――なんとか全部終了……したのだが、「フハハッ!今回の宿題を終えても、いずれ第二、第三の宿題が現れるだろう……!宿題は滅びぬ……!」素直に、次回も手伝って、と言え。アホ妹。 ■小悪魔系妹が成長すると大魔王系妹になるの?とか考えながら描きました。リアル妹がこんなのだったら家出する自信があります。※誤字修正しました